平成15年3月28日
No.03-22
株式会社 いよぎん地域経済研究センター
愛媛県内企業の海外進出状況について
~中国が断然トップ~
株式会社いよぎん地域経済研究センター(略称 IRC、社長 吉川博理)では、このたび下記のとおり、愛媛県内企業の海外進出状況について取りまとめましたので、お知らせいたします。なお、詳細については、2003年4月1日発行の「調査月報IRC・2003年4月号」に掲載いたします。
記
【要 旨】
- 2002年12月末時点における愛媛県内企業など(個人を含む)の海外進出拠点は、21カ国・地域に及び、総数で103先・185件(拠点)であった。今回調査で判明した新規進出は16件(2002年は14件)、撤退は13件(2002年は12件)となり、先数で前年比1先増、拠点数で3件増であった。
- 新規進出は中国が約7割を占めた。コスト削減目的の進出に加え、販売目的での進出も見られ、「世界の市場」中国への対応が確実に進行している。撤退は、本邦企業の倒産・廃業など国内景気低迷によるものや合併先との不調和、また、海外戦略変更による拠点の統廃合を理由とする撤退も見られた。
- 進出拠点全体では、中国が81件(43.8%)で断然トップ。進出形態は全体で“子会社”が81件(43.8%)でトップ、「合併から子会社へ」という流れが続いている。進出企業の業種は、製造業が67先(65.0%)、拠点数で135件(73.0%)と圧倒的に多く、「モノづくりは海外で」という傾向が窺える。
- 進出の評価では8割以上の企業が「成功」とし、経営状態も「黒字経営」と「収支トントン」を合わせると8割を超えた。また、進出に伴う問題点では、「為替レート水準の変動」がトップであったが、「現地での販売競争が激化」が3位となった。
- 海外進出希望では、「希望有り」とした企業が25先で、進出希望先は中国が17先でトップ。WTO加盟後1年を経過し、中国進出企業は「現地販売に乗り出す、または強化する」と回答した先が多かった。